2017年06月19日

穂積市長が育てたという自治を考える

 6月議会の一般質問で、穂積市長は、新城市のオンリーワン事業は「自治活動だ」と言い切りました。具体的な経済活性化として語ったのは、「実践型地域雇用創造事業で152名の雇用が実現した。コミュニティビジネスも動き出している。これらの成果があなたには見えないのか?」ということだけでした。

 「これから何百人もの(300人と言ったようにも思いますが、記憶が定かではありません)雇用を実現する」とも語りましたが、その道筋は語りませんでした。答弁の「実践型地域雇用創造事業」というのは、厚生労働省の「雇用が不足している地域への支援事業」のことで、奥三河地域雇用創造協議会(構成は、奥三河市町村、奥三河観光協議会、愛知県商工会連合会新城設楽支部、愛知東農業協同組合)に委託されていました。

 事業実施期間は、平成26年12月1日から平成29年3月31日となっています。この事業の結果、152名の雇用が実現したということです。以前の説明では、起業はゼロ、もっくる新城で43名、新東名関連29名、後は様々な業種への就職者ということでした。

 コミュニティビジネスの件ですが、平成28年度には、①改修古民家の一部貸し出し事業、②養蚕業の復活事業、③道の駅「つくで手作り村」出店事業の3軒が実施されています。個人の頑張りの支援は必要だと思いますが、それだけで地域経済活性化に簡単にはつながらないでしょう。市のビジョンがあって、市民の頑張りも重なり、地域経済の先がみえてくると考えています。

 今回の質問は、経済建設委員会の視察の例も示し、経済活性化とオンリーワンの取組を関連して質問したのですが、まず人づくり、その後の経済活性化にも結び付くとの認識しか示せませんでした。経済活性化と示したのは、上記でしたが、どちらも「自治」の成果とは言えません。国の支援と8億円余(もっくる新城の総事業費)の投資効果での成果です。

 一般質問でも強調しましたが、「自治」は必要です。「自治」の力なくして、行政だけでいくら頑張っても経済活性化は難しいでしょう。経済活性化の方向をリーダーが示し、その方向性が市民にも共有された時、流れは大きく変わると思います。役割分担をあいまいにしてはいけません。

 「自ら考え自ら動く」という意識醸成は、全市民に必要です。行政は、それらの市民に目指す方向を明確に伝えなければなりません。今の新城市政に足りないところが、自らの役割を果たしていないことです。穂積市長は、まるで「自治」のリーダー気取りで、大学教授と本を協働執筆しました。その市長が、住民投票を求められたり(しかも、自分の案が多数の市民から支持されなかった)、有権者の1/5程の市民から市長リコールを求められました。

 それでも、穂積市長の最大の成果は「自治」だと強調するでしょう。後4ヵ月で最大の市民参加となる市長選、市議選を迎えます。穂積市長が自慢する「自治」が育っていれば、市民は自分の意志で判断できるはずです。その状況となれば、市民の選択は政策が優先されると思います。

 「政策はわからないけど頼まれたと」「友達だから」「地元の人だから」「後で仕事がもらえないと困るから」「団体で推しているから」などの誤った意識を変えるためのチャンスともなります。いつでもどこでも自分の意見は自由に言える新城づくりの最大のチャンスが、選挙です。

 前回の市長選での中日新聞報道では、「自民、民主、生活の政党推薦を受けた。連合愛知や地元建設業界を中心に組織を固め、過去二回の市長選に比べも盤石の体制を敷いたはずだった」となっています。まるで、「自治」などお構いなしの昔の選挙に戻っています。穂積市長の「自治」は、自分が許容できる「自治」となっています。

 組織戦になれば、個人の判断より組織の判断が優先されやすくなります。市民の自治意識を抑えつけるものです。穂積市長は、4期目を実現させるために、これまで以上に組織固めを徹底するでしょう。おかしな市長だと思います。「自治」が自分の成果だというのであれば、組織固めなどしなくても、市民は選んでくれるでしょう。市議選も同じですが、選挙こそ、自由に自分の意志を表明できるまちにしたいものです。そうでなければ、「市民が主人公」の市政などできるはずもありません。

 穂積市長、市議選に立候補しようとしている人たちが、自ら「自治」を実践してくれることを希望します。

 以下に、僕の市政報告を添付します。穂積市政の評価と僕が考える当面の重点施策となります。


白井みちひろの市政報告.pdf
posted by 地産池消 at 09:50| 愛知 ☀| Comment(0) | まちづくり | 更新情報をチェックする

2017年01月15日

言うべきことを言った感あり

 市議に戻って3年が過ぎました。

 このブログを開設して3年弱となります。議会に戻って議会運営委員、経済建設委員会副委員長となりました。議会基本条例を持つ議会に期待して議員活動を再開しましたので、ブログの最初はその期待の思いも出ていたと思います。議会基本条例を持ち、会派制を全国に先駆けて廃止し常任委員会中心の議会活動に踏み出したことは、自分自身の中で、新城市議会を見る目が変わっていました。

 議員活動を再開した頃、何件かの行政視察がありました。議会改革の取組に視察でした。その頃は、全国的に議会改革の先進議会と言われていました。自分たちが始めた議会改革が、視察を受けるまでになったことに、ある種の達成感を感じていました。

 しかし、時間の経過とともに、議会の実態があぶり出されてきました。そもそも議会基本条例を学んでいない新人議員、浅尾、打桐、小野田、柴田、村田、山崎、山口(あいうえお順)の7議員に、議会基本条例の議論始めた時、「議会基本条例の必要性がわからない」と言っていた現職議員も入れれば過半数の議員が、「議会改革」の原点を理解できていない状態だったと思います。

 議会基本条例前文には、「ここに議会及び議員の活動原則を定め、市民及び市長等執行機関との関係を明確にするとともに、真の市民自治社会の実現を目指すことを決意し、新城市議会基本条例を制定します」と議会のあるべき姿が明示され、下記の様に議会基本条例第3条には、活動原則が明記されています。

第3条 議員は、次に掲げる原則に基づき活動を行わなければならない。
(1) 議会が言論の府であること及び合議制機関であることを認識し、議員間の自由な討議を行うこと。
(2) 市政の課題全般について、市民の意見を的確に把握するとともに、自己の能力を高める不断の研さんによって、市民全体の代表者として責任ある活動をすること。
(3) 議会の構成員として、市民全体の福祉の向上を目指して活動すること。

 このことが議員に理解できていれば、3年間の様々な問題は議論により解決されていたはずです。議会の憲法まで捻じ曲げても良しとする議員集団になってしまえば、手の打ちようがありません。議会基本条例・政治倫理条例の無理解が露呈された直近の例が、打桐議員の政治倫理条例違反勧告議案の論議でした。議会運営委員、厚生文教委員会委員長である山崎議員は「法の解釈は人によって違う」と、公然と打桐議員への勧告に反対したのです。

 しかし、議長も議会運営委員会も何も対処せず、そのまま山崎議員は議会の要職についています。議会基本条例を理解しないまま、新城市議会は動いています。住民投票、タナカ興業問題(市民運動のあり方も総括すべきですが)、政治倫理条例に基づく政治倫理審査会の多数の設置などで3年間が過ぎました。どれもこれも、議会基本条例が機能しない実例です。

 また、市長・行政との関係においても、議会基本条例からの逸脱がありました。この3年間の全ての一般会計予算(3月議会提出)に議会は賛成しました。僕は、政策に新城を変える具体的な政策が盛り込まれていないと全て反対してきました。3年過ぎて、産業は活性化しましたか、観光に勢いは出てきましたか、周辺部の希望は生まれましたか、いずれも「No」というしかないと思います。

 議会基本条例には、議会の政策提案の必要性を明記しています。「市長提案問題なし。みんなで賛成すれば自分の責任は問われない」と多くの議員は考えているのでしょう。議会の存在意義は薄いものです。新城市の現状への責任は、議会の責任でもあります。3年または何期も議員を続けている議員の責任を明らかにしなければ、議会はいつまでも市長の添え物の域を出られません。

 議会基本条例は理解できない、市長提案に賛成しかできない、自らの政策提案はできない、そんな議員は明らかになっています。それでも、地域の相談役業務をこなしたと言うかもしれません。そういう議員には、いつまでも地域で相談役をやってもらえばよいだけです。議員の役割を理解できない人は、その人にふさわしい役割を地域の中で見つけて欲しいものです。

 あと数か月で、穂積市長最後の一般会計予算が提出される議会が招集されます。既に、当初予算要求状況が公表されていますが、従来通りの政策の域を出ていません。大きく政策転換しない限り、現状の困難の解決策にはならないと思います。残念ながら、提案される予算では、5年後10年後の新城市に希望を届けることができないと考えます。しかし、予算は確実に賛成多数で議決されます。対案を持っていない議員には、反対する理由は出てこないのです。

 今できることは、これまでの新城市ができなかった原因を明らかにし、やりきるための政策を明らかにすることです。そして、その政策は次の市長、議会に委ねるしかないでしょう。「市長になりたい」「議員になりたい」だけの候補者を排除しない限り、次の4年も期待が持てなくなります。

 新城市を変える同じ志を持った仲間が議員を作り、市長をつくらなければならないと思います。政策抜きの候補者選びほど、もったいないことはありません。少子高齢化の波はすぐそこまで来ています。「新城市のために頑張りたい」という若者への道を指し示すためにも、まだ何とかなる今から大きな転換を起こしましょう。何をやってくれたかわからないような議員だけは選んではなりません。
posted by 地産池消 at 11:57| 愛知 ☁| Comment(6) | まちづくり | 更新情報をチェックする

2017年01月03日

新しい年が始まりました

 今年の11月には、市長選・市議選があります。合併して12年が過ぎることになります。穂積市長の3期12年、議会基本条例が制定され5年余の議会の評価をする大切な選挙だと考えています。僕自身は、議員活動14年が終わることになります。

 時代が明確に変わってきています。「アメリカファースト」を叫ぶトランプ大統領が登場します。世界の経済グローバル化を推し進めてきたアメリカが保護主義を唱えだしているのです。アメリカ頼みのTPPも先行き不透明です。ロシア、中国も自国経済最優先で、強硬路線に踏み出しています。利益至上主義が生産体制を海外に移行させており、好調なトヨタ自動車を頂点とした下請け関係にも影響を与えています。経済グローバル化で豊かになると信じさせられてきた神話も崩れ始めています。

 僕自身は、経済グローバル化には疑問を持ち続けてきました。農林産物までもが、経済の効率性の中に投げ込まれていくことでのマイナス面が隠されてきたと思っています。農業、林業の衰退は誰の目にも明らかです。その衰退が、地域の崩壊、自然環境の悪化などに拍車をかけてきました。少子高齢化が、地域から若者の姿を激減させています。

 「時代は田舎を求めている」と訴えたのが、僕の7年余前の市長選の政策でした。補助金行政頼みをやめ、自らの知恵と努力で地域の資源を掘り起こすしかないと考えたことは今でも正しかったと考えています。穂積市長任せの市政の結果が出ています。1期目のマニュフェストで、「市民自治」を訴え、従来のお任せ市政を排除すると改革を訴えたはずでしたが、従来通りの枠を超えられず、結局は、新庁舎は合併特例債、地方創生は補助金に頼ることを最優先した3期12年だったと考えています。

 議会は変化したのでしょうか?結論は、議会基本条例制定前の議会に戻ってしまいました。市政のチェックもできない、政策提案もできない、議会の存在意義は多くの市民が疑問に感じる有様です。僕自身の14年間弱の議員生活の中で、希望を感じたのは、議会基本条例制定に向けて、当時の丸山議長と共同して取り組んだ2年間でした。

 当時、議員は30人、半数ぐらいは議会基本条例制定に異論を唱えていましたが、議会自身が市民説明会を開催をしたり、有識者をお呼びしての勉強会などを重ねる中で、議会基本条例制定に向けて確実に進んでいました。議会基本条例を最初に制定した北海道栗山町は、「議会が変わらなければまちを支えることができない」と危機感がありました。新城市でも同様に感じていました。何もしない議会では市民への責任を果たせるはずがありません。

 最終的には、2年間の議論を残し改選となり、新議会が議会基本条例を制定しました。新議員には、議会基本条例の必要性が十分理解されていなかったと思います。さらに、3年余前には、また新議会に代わりました。ますます、議会基本条例は飾り物になってしまいました。議会基本条例は、多くの議会が制定しています。はやり病の様に全国に広がりましたが、多くの議会ではお蔵入り状態です。見直しの議論も始まっています。

 結局は、危機感のない議員集団には、議会基本条例を必要としない活動しかできないのです。「市民の声は聴かない」「市政のチェックはしない」「政策提案しない」「派閥優先での議会活動」「議員同士の自由討論はしない」「委員会中心の活動には興味を示さない」等など、議会基本条例を持っている議会なのに、何でもありの議会なのです。

 今年11月の選挙で、次の新城市が決まるのです。僕は、過去は空白の12年だったと考えています。政策の屋台骨となる政策が打ち出されていないのです。屋台骨の政策があってこそ、「地域自治区」「若者議会」「女性議会」などの自治活動が活かされていくのです。

 次の新城市を担う要の市長、議員を選ぶために、新城市の実態を市民が理解できなければ、従来の地域優先、団体頼みの選挙は表に出てきてしまうでしょう。中日新聞(1/1付け)には、新城市長選の展望を載せています。2期前に戦った3人の現状を示しています。穂積市長「熟慮中。まだ決定していない」、山本拓哉氏「私にできる力があるか勉強し、時が来れば打って出る」、そして僕へのコメントは「意欲を見せている」ということです。

 新城市の人材不足を感じます。3期12年で実績を示せない現職市長、選挙に出るもののまともな政策が見えてこない2期挑戦の山本氏、挑戦する気概はあるが認知不足の僕。この新城市を変えたいという市民の姿が出てきません(見えていないだけ?)。議員の選択も含めて、もう待ったなしです。新城市を変えるのは、市民しかありません。市民と一緒に次の新城市を作りたい気持ちは持っています。力を出し合える機会を作っていきたいと考えています。

 今年もよろしくお願いします。誰か任せのまちでは、若者に希望を示すことはできません。

posted by 地産池消 at 12:26| 愛知 ☁| Comment(26) | まちづくり | 更新情報をチェックする

2016年11月09日

今年のまちづくり集会

 11/27(日)、午後1時30分から新城文化会館の大会議室で、第五回市民まちづくり集会が開催されます。まちづくり集会は、新城市自治基本条例で年1回以上の開催が決められています。市民・議会・行政が一堂に会し、情報を共有する場所です。

 毎回テーマが決められ、そのテーマに基づき参加者が意見を交わします。今回のテーマは、「女性(あなた)が未来(まち)を変える」となっています。現在、公募の10人の市民委員が準備を進めています。今回初めて、準備段階から議会も参加しています。参加しているのは、常任委員会から各1名、総務消防委員会から打桐議員、厚生文教委員会から小野田議員、経済建設委員会から白井の計3名です。

 構成は2部制(現時点の打ち合わせ内容)です。1部では、鈴木誠愛大教授のあいさつ、行政・議会からの報告そして市民インタビュー動画を流します。動画は、女性管理職(ハローワーク新城所長を歴任)を務めてきた神谷理子さん、林業に従事する中尾恭子さんと雇用主の田實さん、夫婦でパン屋(店名:チャット)を営む茶谷夫妻、女性の職場環境整備に取り組む滝川紀幸さん(会社名:滝川オブラート)、鳳来南部自治区の石野さんと豊田さん、作手地域自治区の小澤さん・斉藤さん・権田さんのインタビュー録画です。

 2部は、1部を受けて、今回のテーマである「女性(あなた)が未来(まち)を変える」(女性がもっと輝くために何が必要か)について、グループ毎に話し合います。取りまとめを、松下啓一相模女子大教授にお願いします。

 今回のまちづくり集会が、男女平等を考えるきっかけとなれば良いのですが。新城市で男女平等がどの程度進んでいるのか?女性が能力を十分発揮できる環境はあるのか?女性がもっと輝くことで新城市の何が変わるのか?等など、女性に光を当てることで、見えてくる男女それぞれの意識があるはずです。参加者にどの程度の「気づき」が生まれるのか、期待しながら実行委員会に参加してきました。

 「女性の社会参加レベルが民主主義のレベルを決める」と考えてきましたので、今回のテーマは、新城市の民主主義(男女平等という視点)のレベルが測れる集会になりそうです。世界的には、日本の男女平等意識は下位に位置しています。参考資料を下部に添付します。

 インタビューにお邪魔した時、「そもそも、今回のテーマが上がることを変えることが必要。能力の有無が肝心であって、男性、女性を分けることがおかしい」という言葉も聞かれました。もっともな事だと思います。しかし、まだ諸外国に比べ男女平等意識は進んでいないようです。

 市民(日本人全体から見ても同様)の中に、男女平等が進んでいるという錯覚があります。それも、男女双方にあります。今回のまちづくり集会が、自分の意識の点検の場になれば、意味ある時間となると思います。老若男女のみなさんに参加して頂き、率直な意見を交わせる場所にするために、実行委員会のみなさんが準備を進めてくれます。お時間ありましたら、参加をご検討下さい。



「日本の女性の社会進出は世界と比べ遅れている!?その原因と少子化対策まとめ!社会進出には光と影があった!」  https://welq.jp/25033

『フェミニズムは男性をも救う ドキュメンタリー監督が指摘する「男と女の対立構造の罠」』
http://wotopi.jp/archives/17692
posted by 地産池消 at 01:12| 愛知 ☁| Comment(0) | まちづくり | 更新情報をチェックする