2016年05月26日

市民発電所完成式典が開催されました

 5月23日、新城市文化会館大ホール前広場で、市民発電所完成式典が開催されました。式典には、市長、副議長、経済建設委員会委員(山口、柴田、滝川、白井)、環境市民団体(りさいくる21)メンバー5人、環境部職員3名が参加しました。

 今回の市民発電所は、市内の学校、文化会館などの公共施設15ヶ所の屋根に太陽光を設置したものです。設置者は、新城自然エネルギー㈱で、総事業費2億9千万円。総事業費の2億2000万円は、市民出資で賄う予定です。市民出資の支援(新城自然エネルギー㈱が委託)をおひさま自然エネルギー㈱が行います。

 太陽光という再生エネルギーの利用で、①化石燃料によるCO²を抑制し地球温暖化防止に貢献、②発電の利益が市民に還元、③市民の再生エネルギー意識向上、④災害時に設置施設での電力利用などが期待されます。総発電量は887kW(一般家庭280戸分)、年間売電収入を約3400万円と見込んでいます。新城市への支払い(屋根使用料等)は約27万円(H28年度)で契約されています。

 先進自治体では、何年も前から同様な事業を始めています。やっと新城市にもその流れが来ました。歓迎します。できれば、発電した電気を中部電力に売電するのではなく、福岡県みやま市の様に、自治体自らが売電会社になり、市内で発電された電気を買取り、その電力を直接市民に売電できれば、より市民の意識向上に役立つと思います。

 この流れが、5月23日の議員への市長の定例報告会で、新庁舎の太陽光発電設備に係る屋根貸事業提案に結び付いたと思います。住民投票で、太陽光発電規模が大幅に縮小し、20kw(当初計画は200kw)になっていました。新庁舎への屋根面積から考えて、50kwは可能と想定されました。設置費用対応については、設置者に任せることになりますが、屋根貸事業の方向で検討が進められます。

 再生エネルギー活用の流れはさらに加速するでしょう。民間活力も利用していけば、税金に頼らない、しかも市民参加意識向上も得られる方向が生まれています。新庁舎建設見直しを求めていた市民組織は、初めから太陽光設置は、市民出資で可能と提案してきました。やっと、市長の考えが世の流れに追いついてきたとも言えます。

 再生エネルギー活用は、今後とも市の重要政策に位置づけられていくことになるでしょう。再生エネルギーの内、木質バイオマス活用は、喫緊の課題となると考えています。可能性を広げるため、覚悟を持って市民、議会、行政が取り組む必要があると思います。
posted by 地産池消 at 21:05| 愛知 ☁| Comment(5) | 再生エネルギー・原発 | 更新情報をチェックする

2016年03月29日

自然エネルギーの生活

 10年前に自宅をリフォームしました。こだわったのは、自然エネルギーの活用でした。屋根で太陽光発電を、暖房には薪ストーブを入れました。オール電化にもしました。

 導入に当たり考えたこともありました。太陽光発電が、①寿命を迎えた時の発電素子のリサイクルができるか。②寿命がどれくらいか=採算性があるのか。ということでした。

 ①点目は、業者の「リサイクルは可能。メーカーもリサイクルを視野に入れている」との説明を信じて(現時点においても、そのような説明が一般的です)、良しとしました。②点目にも関係しますが、まだ寿命が問題になっていないため、リサイクル問題が表面化していませんので、今後の課題かもしれません。

 ②点目は、太陽光パネルが灯台の電灯点灯に導入されてから、20~30年経っているが未だに使用されているという情報(うろ覚えですので正確ではないかもしれません)もあり、太陽光発電パネルの寿命より、関連の電気機器などの方が問題になると判断しました。10年経ちますが、これまで何の支障もありません。

 採算性の問題ですが、10年間で発電量は、45,651kwhとなっています。現在の買取り価格27円で考えれば、約120万円となります。設置当時より買取り価格が下がっていますので、それ以上の発電価格になっていると言えます。15~20年くらいでペイできると考えていましたので、想定内です。

 薪ストーブの件です。市内には放置されている木材は多量にあると考えていましたので、燃料は確保できると判断しました。10年間、冬場の暖房は薪ストーブ中心で過ごしてきました。知人に「不要な木があれば連絡を」と声をかけてありますので、これまでは薪が足りないことはありませんでした。逆に、処理しきれず薪仲間に応援を頼むことも度々ありました。

 添付の写真は、最近の薪集めの状況です。柿の木です。一農家から分けて頂きましたが、軽トラックで5~6杯分がありました。今回も薪仲間に応援を頼みました。これで一冬以上は大丈夫です。山に入らなくても、薪はあります。ただ、燃やす(野焼き)だけではもったいない。暖房という目的で燃やせば、木の最後にもう一つの役割を果たせます。自分としても、薪集めに体を使いますので、健康向上にも役立っています。

 オール電化の件です。オール電化は、原発の余剰電力利用のための政策とも言われていましたが、将来的には地域発電に移行できると考えました。現在、自然エネルギー由来の電気が増えており、電力自由化も始まりました。このまま進んでいけば、オール電化の電気は、地域で担える可能性も出てきます。ただ問題は他にもあります。電磁調理器の電磁波の問題です。電磁波の影響は考慮すべきと考えていますが、使用方法を考えること(電磁波の影響を考え、電磁波との距離、火力のレベルの考慮)で対応することにしました。

 電磁波は避けるべきですが、現在の社会は携帯電話、パソコンなど電磁波だらけです。何でも拒否ではなく、少しでも影響を避ける生活を選択できる社会を目指すしかないのかと思います。

 将来の社会がどうなるのかというより、どうしなければならないかで考えていく必要があります。エネルギー自給率を高めなければ、地域社会は成り立ちません。安心安全な食を追求しなければ、地域の健康(認知症、h発達障害など幅広く)は守れません。

 便利さだけを追い求めるだけでは、持続可能な社会は来ません。持続可能な社会の実現は、田舎にある資源をいかすことしかないでしょう。時代が、田舎の価値を認めざるを得なくなっています。そこに気づき、そこを政策の中心に据えることができる自治体が、世の中を引っ張って行きます。新城がその自治体になる可能性もあります。


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チェーンソーにも慣れてきました。ケガは無しです。
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これだけの山が今回頂いた柿の木です。けっこうありました。
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posted by 地産池消 at 12:10| 愛知 ☀| Comment(0) | 再生エネルギー・原発 | 更新情報をチェックする

2015年10月22日

真庭モデルが新城市で活かせるか?

 10/20、21日に岡山県真庭市に研修に行ってきました。真庭市は、木質バイオマス活用で全国の先進地として有名で、全国からの視察対応で大忙しのまちです。今では、「バイオマスツアー真庭」を企画し、日常的にツアーを開催しています。日帰り、1泊2日コースを設定し、木質バイオマスを切口に、農業・林業体験、真庭の町並観光まで幅広くまちを宣伝しています。環境が産業になっています。

 10数年前から真庭市に注目していましたが、今年4月には、木質バイオマス発電所が、1万キロワット(約2万世帯分)で発電を開始するまでになりました。10数年前の視察は、銘建工業のバイオマス発電についてでした。当時、銘建工業は、集成材(木を張り合わせ強度を増した材料)を主力商品とするメーカーで、加工時に出る残材を燃料に自社発電を行い、自社の使用電力を賄い、余分な電力は中国電力に販売していました。

 将来は、脱石油燃料は避けられないことは明確であり、この取り組みにエネルギー自給の可能性を感じましたが、燃料としての木質バイオマスが大量に必要であり、新城市の規模での実現の可能性を開く知恵が出てきませんでした。

 それから10数年が経ち、状況は大きく変わってきたように思います。今年の経済建設委員会の視察では、木質バイオマス発電所(約15,000世帯相当の発電量)を建設した平川市、今回の真庭市など、全国には20を超える木質バイオマス発電所が動いています。無理と考えていたことが、現実に動き出しているのです。

 ただ、簡単な取組ではないことも明らかです。最大の問題は、どの様に木質燃料を集めることができるかです。平川市では、半径50km範囲で林地残材を集める可能性を切り開きました。真庭市では、銘建工業の中島社長のリーダーシップと市内の製材所の協力で、想定以上の木質燃料が集まっています。どちらも、これまで捨てるしかなかった加工残材、間伐の切り捨て材などが燃料として価値を持ち出しているのです。

 地元にある資源の有効活用で、地元に雇用を生み、ゴミ山となっていた地域の山林が宝の山になるのです。福岡県みやま市の様に自前の電気販売会社を作れば、外に出ていた電気代を地域内経済に組み込むこともできます。発想を変えた人たちが、日本を変えようとしているように思います。

 新城市だってできるはずです。トップランナーではないかもしれませんが、まだ十分間に合います。エネルギーの地域循環を愛知県、東三河、三遠南信地域の中心として、新城市が旗振り役となれれば、山を守り、地域の雇用を守り、住み続けられる地域になることも夢ではないと思います。都会ではできない一つが、木質バイオマス発電です。地方創生が叫ばれている時期だから、県・国の支援も受けやすいとも思います。大きなチャンスが新城市に来ていると感じています。

 今回の真庭市の研修報告は、順次行います。


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posted by 地産池消 at 10:25| 愛知 ☀| Comment(4) | 再生エネルギー・原発 | 更新情報をチェックする

2015年10月18日

福岡県みやま市の取組に注目

 人口4万人弱、高齢化率33.6%の福岡県みやま市のでっかい取組に注目しています。自治体が自ら電力会社を設立し、市民への電気販売を目指しています。

 今年の3月には、既に地域新電力会社「みやまスマートエネルギー株式会社(以下、みやまスマートエネルギー)」を設立しています。市内から調達した電気を市役所庁舎や小中学校など市の公共施設への電力供給を順次はじめ、市内の病院や工場などにも供給し、2016年4月からは一般家庭にも供給を予定しています。将来的には、昼間の電力100%自給を目指します。

 「みやまスマートエネルギー」は、みやま市と民間3社の共同出資で設立されました。資本金2000万円、みやま市の出資割合は55%です。今回の事業は、地方創生のモデルケースともなっています。全国からの視察も3日に1件(2015年8月現在)の割合で受け入れているようです。

 みやま市は、まちおこしの起爆剤と考えており、市長自らが市内企業への電力販売に動いています。これまでに、企業団地内の売れ残りの敷地を活用し、地元企業と共同出資の太陽光発電所(東京ドーム2個分の面積、約2000世帯の発電)も稼働させています。

 販売する電力は、個人宅での太陽光発電の余剰電力、自身の太陽光発電所、バイオマス発電事業者からの発電、九州電力などから調達することになります。4年後の売り上げを約14億円と今年の10倍の売り上げ、社員も現状の正規1名+パート1名から、正規25名+パート5名への雇用拡大も計画しています。

 「電気を高く買い、安く販売する」という方針の基、公共施設の維持管理費の創出、みやま市の企業への支援、産業投資費用の捻出などを進め、地域への貢献も視野に入れています。市民への貢献も具体的な方向を示しています。雇用の創出もそうですが、契約された市民の電力情報を収集する情報ネットワークを使い、高齢者見守りサービス、宅配デリバリーサービス、家事代行サービス、公共料金支払いサービス、市内施設検索・予約サービスなどです。

 電力の自由化、発送電分離など、世間は動いています。石油燃料からの脱却は避けて通れません。みやま市は、全国の自治体のパイオニアとして先頭を走り始めた様に思います。新城市には、「自治」という言葉が先行するだけで、先を見通した施策が見えてきません。時代は、エネルギー転換での産業創出を求めています。

 新城市の日照時間は全国的に見ればAクラスです。太陽光発電に向いた地域です。木質バイオマスは、金にならない山を金に換える可能性を持っています。少しでも多くの市民に、エネルギー転換の価値と可能性を理解してもらい、市全体のエネルギー転換に弾みをつけたいと思います。そのためには、みやま市の取組に至った覚悟を学ぶ必要があります。

 みやま市を紹介した経済フロントライン(NHK BS1)、九州朝日放送ニュースピア「地方のチカラ」の番組を紹介します。下記をクリックして下さい。


http://cgi4.nhk.or.jp/eco-channel/jp/movie/play.cgi?did=D0013773298_00000

http://www.kbc.co.jp/movie/?id=3183
posted by 地産池消 at 22:34| 愛知 ☀| Comment(0) | 再生エネルギー・原発 | 更新情報をチェックする